「ちゃんとやってる?」ウォーミングアップとクーリングダウンが大事な“本当の理由”

ケガ予防と回復

はじめに:アップやダウンのやる意味はなんだろう・・・

「アップって、やらなきゃダメですか?」
「ダウンって、軽くストレッチすればいいんでしょ?」

そんなふうに思っている子、意外と多いかもしれません。
でも、ウォーミングアップやクーリングダウンは、練習や試合と同じくらい大切な“トレーニングの一部”なんです。

この記事では、「なぜアップやダウンをちゃんとやる必要があるのか?」を、わかりやすくお伝えします!

ウォーミングアップは「エンジンを温める作業」

車も、いきなりアクセルを踏み込むと調子が悪くなるように、
人の身体も、急に動かすとケガの原因になります。

ウォーミングアップは、身体をスムーズに動かす準備。
ざっくり言うと、「身体を戦える状態に近づける時間」です。

● 具体的にどんな効果があるの?
• 体温・筋温が上がって、関節が動きやすくなる
• 筋肉の反応が速くなる(神経系が起きる)
• 呼吸や心拍がゆっくり上がるので、急な負担がかからない
• ケガを防げる
• 「さあ、やるぞ!」と気持ちのスイッチも入る

たとえば、冷えたゴムは伸ばすと切れやすいですが、温めたゴムはよく伸びますよね?
人の筋肉も同じです。温めることで、ケガのリスクがぐっと減るんです。

クーリングダウンは「今日の自分をリセットする時間」

運動が終わったあと、すぐに止まるのは実はあまりよくありません。

体を動かしたあとには、筋肉の中に疲労物質(乳酸など)がたまっていたり、心拍数や血流がまだ高いままになっています。

クーリングダウンでは、それを少しずつ落ち着かせて“回復モード”に切り替えることが大切です。

● どんな効果があるの?
• 疲労物質が早く流れて、次の日の疲れが残りにくい
• 筋肉の緊張をやわらげて、ケガの予防にも◎
• 呼吸や心拍をゆっくり整えることで、自律神経も安定
• 「今日も頑張ったな」と、自分の体に感謝できる

よく「次の日、筋肉痛で動けません…」という声も聞きますが、
その原因のひとつが「ダウン不足」だったりします。

アップもダウンも、ちゃんとやらないと…?

やらなかった場合、こんなトラブルが起きやすくなります
体がまだ冷えているのにダッシュ

肉離れ・関節痛などケガに繋がる


疲れたまま次の日の練習へ

回復が追いつかずフォームが崩れるなど質の悪い練習になる

頭も身体も準備できないまま

集中できない、動きがバラバラになど練習効率が落ちる

つまり、「アップなしで練習」も「ダウンなしで帰宅」も、どちらも“もったいない”行動なんです。

実際にやってみよう!おすすめメニュー

🔥 ウォーミングアップ(運動前)

  1. 軽いジョギング(3〜5分)
  2. 動的ストレッチ(アームサークル、レッグスイングなど)
  3. バランス系やリズム系の動き(スキップ、ラダードリルなど)
  4. 徐々に強度を上げるスプリント(50% → 70% → 90%)

※ポーズを止めるような「静的ストレッチ」は、運動前は控えめに。

❄️ クーリングダウン(運動後)

  1. ゆっくりとしたジョグまたはウォーク(3〜5分)
  2. 深い呼吸を意識しながらの静的ストレッチ(20〜30秒×数カ所)
  3. 足首回し、肩まわしなど、関節のリセット動作
  4. 最後に「今日の自分、よく頑張った」と思う!

「アップとダウンを“自分のために”やる」ってかっこいい

先生に言われたからやる。
チームでやってるから、とりあえずマネする。

それも最初の一歩として大事ですが、
自分の身体と向き合いながら、自分のためにケアできる人って、やっぱりかっこいいですよね。

アップとダウンは、単なる準備運動や整理体操ではなく、
「自分の体を知って、守って、強くしていく時間」なんです。

おわりに:「練習前と練習後」が、成長のカギになる

どれだけいい練習をしても、準備不足でケガをしたり、疲労が抜けずに調子を落としたりしてはもったいないですよね・・・
逆に、アップやダウンを意識できるようになると、パフォーマンスの質も、ケガの少なさも、回復力も変わってきます。

トップアスリートは、自分のケアは絶対に怠りません。

自分の体を大切にできるは自分だけです。

アップやダウンをしっかり行い体を整えてあげましょう!!

のびのび

陸上競技の指導に21年携わる現役指導者。理学療法士。選手時代短距離で東海大会出場。怪我に悩む子ども達を支えたい思いから、身体の仕組みを深く学び続けています。「運動の楽しさ」と「自分の可能性」に気づいてもらいたい・・・そんな願いを込めて、保護者と子どもたち双方に役立つ運動・発達情報を発信中です。

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