足のアーチが走りを変える!土踏まずの役割とトレーニング方法

ケガ予防と回復

■ はじめに:「土踏まずがないけど、大丈夫?」

子どもの足を見て
「土踏まずがないかも…」「ぺたんこ足?」
と心配になる保護者の方は少なくありません。

実はこの「足のアーチ(=土踏まず)」、走る・跳ぶ・止まるといった動作すべてに影響を与えるとても大切な部分なんです。

■ 足のアーチって何?どんな役割?

足のアーチとは、かかとから指先にかけて、足裏にある3つのカーブ構造のことを言います。

主な3つのアーチ

種類       位置          働き
内側縦アーチ   かかと〜親指の内側   地面からの衝撃を吸収するクッションのような役割
外側縦アーチ   かかと〜小指の外側   身体を安定させる支えの役割
横アーチ     指の付け根あたり    地面をつかむ・踏み込む力を伝える

このアーチがバネのように働くことで、私たちはスムーズに走ったり跳んだりできるのです。

■ アーチが崩れるとどうなる?

足のアーチが崩れると、走りに次のような悪影響があります。
• 地面からの衝撃がうまく吸収できず、足・膝・腰に負担がかかる
• 足の裏全体がベタッとついてしまい、スピードが出にくくなる
• 筋肉の使い方が偏り、疲れやすく・ケガが増える

■ 子どもに多い「扁平足」とは?

扁平足とは、足の裏が地面にベッタリとついてしまい、土踏まずがない状態を指します。

✅ チェックしてみよう
• 素足で濡れた足跡を見ると「足裏全体の形がついている」
• 足の親指が外側に広がりにくい
• 歩くときにパタパタ音がする(衝撃吸収できていない)

実は成長途中の子どもには扁平足は珍しくありませんが、小学校中学年以降でもアーチが育っていない場合は要注意です。

■ アーチを支える“足の小さな筋肉”たち

足のアーチは、骨だけでなく足裏やスネの筋肉が連動して支えています。

たとえば…
• かかとと親指を引っ張る筋肉(内側アーチ)
• 足の指を曲げる筋肉(踏ん張り)
• 足の外側を安定させる筋肉(横ブレ防止)

筋肉の名前は難しいので覚えなくて大丈夫ですが、これらが働くことで「足がバネのように使える」ようになるのです。

■ トレーニングでアーチは育てられる!

土踏まずは生まれつきのものだけではなく、鍛えることで育てられます!

① タオルギャザー
• タオルを足の指でたぐり寄せる
• アーチを引き上げる筋肉に効果的
• テレビを見ながらでもできる簡単トレーニング

② つま先歩き&かかと歩き
• つま先歩き:ふくらはぎ・足底筋を鍛える
• かかと歩き:スネの筋肉(前脛骨筋)を刺激

➡️ アーチを上下から支える筋肉バランスが整います!

③ 裸足で遊ぶ時間を増やそう
• 芝生・砂場・ウッドデッキなど不安定な足場で遊ぶと、足裏が鍛えられる
• 靴のサポートに頼らず、自分の筋肉で支える感覚が育つ

■ 靴の裏を見てみよう!どこが減ってる?

自分の靴・スパイクの裏をチェックしてみましょう。

減り方         可能性
内側ばかりすり減る   扁平足・内側荷重かも?
外側ばかりすり減る   外側体重・ぐらつきがあるかも
均等に減る       良いバランスで使えている証拠◎

足裏のどこで接地しているかを知るのは、フォーム改善の第一歩になります。

■ 保護者・指導者へのアドバイス


• 靴を買うときは「中敷きが取り外せて柔らかいもの」を
• 靴の中で指が動くスペースがあるかをチェック
• 靴底がすり減っていたら、成長に合わせて早めに買い替えるのも大切

また、体育・運動後には「足の裏をマッサージ」してあげると、疲労が取れて回復力も高まります。

■ まとめ:アーチがある足は、強くてしなやか!


• 足のアーチは、走りのバネと安定の土台!
• 扁平足でも、トレーニングで改善・予防できる
• 靴の裏チェックで、今の自分の足の使い方を知ろう!

走りをよくするためには、足の裏から見直す必要があります!
今日からタオルギャザー、始めてみましょう!!

のびのび

陸上競技の指導に21年携わる現役指導者。理学療法士。選手時代短距離で東海大会出場。怪我に悩む子ども達を支えたい思いから、身体の仕組みを深く学び続けています。「運動の楽しさ」と「自分の可能性」に気づいてもらいたい・・・そんな願いを込めて、保護者と子どもたち双方に役立つ運動・発達情報を発信中です。

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