■はじめに:目標設定ってなに?
「もっと速く走れるようになりたい」
「二重跳びをできるようになりたい」
そんな“なりたい自分”に近づくために、大事なことがあります。
それが、「目標を立てること」です。
目標には、やる気を引き出す力や、行動を後押しする力があります。
そしてこのことは、実は世界中の研究で効果が証明されているのです。
■なぜ目標を立てるとやる気が出るの?
私たちの脳には、「扁桃体(へんとうたい)」という部分があります。
この扁桃体は、感情ややる気に深く関わっていて、不安やストレスにも敏感に反応する場所です。
でも、ここに“やる気スイッチ”を入れる方法があるのです。
それが、目標を立てること。
目標があると、脳は「ドーパミン」というホルモンを出して、
「よし、がんばってみよう!」という気持ちを高めてくれます。
✅ 海外の研究(ロック&レイサム 1990)では、
「具体的な目標を持つ人の方が、持たない人よりもパフォーマンスが高かった」
という結果が出ています。
つまり、ただ練習するよりも、“何のためにやるか”がある方が成長できるのです。
■いい目標ってどんな目標?
ただ「がんばる!」という気持ちだけでは、目標にはなりません。
大切なのは、“わかりやすくて、少しがんばればできそうな目標”にすることです。
たとえばこんなふうに考えてみましょう👇
❌ よくある目標 ✅ 良い目標
足が速くなりたい 来月までに50m走を0.3秒縮める
もっと練習する 1週間に3回は自主練をする
たくさん跳べるようになる 二重跳びを5回連続で跳ぶ
このように、「何を」「いつまでに」「どれくらい」やるのかがハッキリしていると、
脳もその目標を“本気で取り組むべきもの”と認識してくれます。

■小学生にも効果あり!研究でも証明された力
目標設定の力は、子どもたちにもしっかり効果があります。
🧠 ある研究では、目標を自分で立てた小学生は、
「練習量」や「集中力」「やり抜く力」が大きく高まったという結果が出ました。
さらに、自分で決めた目標の方がやる気が続くことも明らかになっています。
これは、「自己決定理論(Deci & Ryan)」という心理学の考え方にもとづいています。

■子どもでもできる!目標設定の3ステップ
① 自分の「やりたいこと」を考える
「もっとこうなりたいな」と思っていることを自由に書き出しましょう。
② 数字や期限を入れてみる
「今月中に」「3回連続で」など、具体的にします。
③ 紙に書いて目につく場所に貼る
ホワイトボードやノートに書いて、見えるところに置くことで意識しやすくなります。
💡「自分で決めて、目に見える形にする」
この2つが、やる気と行動をぐっと高めてくれます!

■達成できなかった時はどうする?
目標を立てたけれど、達成できなかった…。
そんなときも大丈夫です!
うまくいかなかった原因を一緒に考えて、
「次はこうしてみよう!」と調整することで、失敗が“学び”になります。
それも立派な成長です。
あきらめずに続けることが一番大切です。

■保護者・指導者の方へ
子どもたちの目標設定は、やる気や行動量に大きな影響を与えます。
特に、自分で考えた目標は「内発的動機づけ」を高め、習慣化にもつながります。
• 子どもと一緒に「できそうな目標」を話し合う
• 結果より「過程やチャレンジそのもの」をほめる
• 達成後は、見える形で喜びを共有する(チェック、賞シールなど)
など、大人の関わり方ひとつで効果はさらに高まります。
■まとめ:理想の自分に近づくために
• 目標を立てることで、やる気・集中力・成果が高まることが研究でもわかっています。
• 「がんばる!」だけでなく、具体的なゴールを持つことで、
あなたの脳も“本気モード”になります。
• 理想の自分を思い描きながら、小さな一歩を今日から始めてみましょう!
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