筋肉はいつ休ませる?

栄養・休養とパフォーマンス

回復に差が出る“レストとアクティブレスト”の正しい考え方

はじめに

毎日の練習や試合で「なんだか疲れが抜けないな…」と感じている子はいませんか?
その疲れ、もしかしたら筋肉の“休ませ方”が足りていないのかもしれません。

実は筋肉は、種類・大きさ・使い方によって、必要な回復時間が変わるのです。
今回は「筋肉に合った休み方」をわかりやすく解説しながら、
今注目されているアクティブレスト(積極的休養)についても紹介していきます。

筋肉の種類によって回復時間は違う!

筋肉のタイプ     特徴               回復の速さ
白筋(速筋)     瞬発力に優れる/疲れやすい    回復に時間がかかる
赤筋(遅筋)     持久力に優れる/疲れにくい    回復が比較的早い

たとえば、短距離ダッシュやジャンプでたくさん使われる「白筋」は、
強い力を出す分、ダメージが大きく回復に時間が必要です。

逆に、マラソンやウォーキングのような動きでよく使う「赤筋」は、
疲れにくいため少しの休息で回復しやすい特徴があります。

大きな筋肉ほど疲れやすく、回復に時間がかかる?

実は、筋肉の大きさや部位によっても回復時間は違います。
• 太ももやお尻などの大きな筋肉を使うと、全身の負担も大きく、回復に時間がかかる
• 腕やふくらはぎなど小さな筋肉は、比較的早く回復しやすい

つまり、使った筋肉の種類・大きさ・負荷のかかり方によって「次に運動していいかどうか」は変わってくるのです。

“休み方”にも種類がある!

ただ「休めばいい」というわけではありません。
実は、休み方には2つのパターンがあります。

休みの種類    内容          例             効果的なタイミング
フルレスト    何もしないで休む    家でゴロゴロ、寝る     筋肉痛や試合後など
アクティブレスト 軽く動いて回復を促す  ウォーキング、ストレッチ  練習の合間など

アクティブレストが効果的な理由とは?

「疲れているのに動いて大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、
実は、軽い運動の方が疲れが抜けやすいことが研究でも分かっています。

アクティブレストのメリット:
• 筋肉の中にたまった疲労物質を血流で流しやすくする
• 軽い刺激で神経と筋肉のつながりを整える
• 「気持ちよく動いた」という満足感でメンタル的にもリフレッシュできる

特に子どもは完全に動きを止めるよりも、少しでも身体を動かしてあげる方が回復しやすいと言われています。

子どもは回復が早いって本当?

はい、実際に子どもは大人よりも筋肉へのダメージが軽く、回復も早い傾向にあります。
ただし、それはしっかり栄養をとって、よく寝ていることが前提です。
• 朝ごはんを抜いている
• 寝るのが毎日23時すぎ
• 水分が足りていない

こういった生活が続いてしまうと、回復スピードが落ちてケガの原因にもなります。

休みもトレーニングの一部!

多くの子どもたちは「練習=頑張ること」と考えがちですが、
“回復”を意識することも強くなるための立派なトレーニングです。

筋肉は、トレーニング後にしっかり回復することで強くなる(超回復)という性質があります。
つまり、「休むこと」も「筋肉を育てるプロセス」のひとつなんです。


• 筋肉の種類・使い方・大きさで回復にかかる時間は異なる
• ただ休むだけでなく「アクティブレスト」が回復には効果的
• 子どもでも生活習慣によって回復力は大きく変わる
• 「休むこと」もトレーニングのうち!強くなるための戦略です

まとめ

次回の練習日がいつかを意識しながら、
「今日はフルレスト」「明日はアクティブレスト」といった計画的な休み方を使い分けましょう!!

のびのび

陸上競技の指導に21年携わる現役指導者。理学療法士。選手時代短距離で東海大会出場。怪我に悩む子ども達を支えたい思いから、身体の仕組みを深く学び続けています。「運動の楽しさ」と「自分の可能性」に気づいてもらいたい・・・そんな願いを込めて、保護者と子どもたち双方に役立つ運動・発達情報を発信中です。

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